仏壇の種類にはどのようなものがある?それぞれの特徴を掴もう!

公開日:2022/03/15   最終更新日:2022/03/24

仏壇と聞くと、日本の住宅の和室に置かれているというイメージが強いですよね。しかし近年、仏壇にはさまざまな種類があり、置く場所も家庭によってさまざまです。この記事では、そんな仏壇の種類と、仏壇を置く意味についてご紹介します。仏壇の種類について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも仏壇を設置する意味とは?

そもそも仏壇は、なぜ設置するのでしょうか?日本では、仏壇の始まりは飛鳥時代といわれています。当時、仏具の一種である「厨子」や、お寺の本堂で仏像を安置する「須弥壇」が仏壇とされていました。

しかし時の流れとともに、仏壇はお寺だけでなく、一般家庭にも普及するようになったのです。そして仏壇は長年、信仰している宗派の本尊を祀る場所として親しまれてきました

現代の仏壇の意味

仏壇は最近、家の中でご先祖様や故人と心を通わせる場所とする方が多いです。もうこの世にはいなくても、仏壇に手を合わせることで絆を確認できたり、ご先祖様が守ってくれていることに感謝できたりします

また、仏壇は精神的に安心できる場所という意味も持っています。日常の中で、仕事や人間関係に悩むことがありますよね。また、充実しているはずなのに、なぜか心に穴が空いたような感覚になることもあるかもしれません。

そんなとき、仏壇でご先祖様に手を合わせることで、精神的に安定するのです。このように仏壇は、ご先祖様や故人と家の中でつながれる場所になってきています。

仏壇の種類ごとの特徴

一言で仏壇といっても、いくつかの種類があります。ここからは、仏壇の種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。

伝統型の仏壇

「仏壇」と聞くと誰もが思い浮かべる、昔ながらの仏壇です。伝統型の仏壇は、「金仏壇」と「唐木仏壇」の2種類があります。金仏壇は、黒の漆塗りに、金箔や金粉が散りばめられたデザインが特徴です。漆や金箔の種類、使われている素材、細工によって値段が異なります。

そして唐木仏壇は、木材でできた仏壇です。金仏壇に比べるとシンプルですが、使われている木材によって値段が大きく変わります。とくに、輸入できる量が限られている木材を使った唐木仏壇は、その分値段が高くなります。

モダン仏壇

モダン仏壇は現代風の仏壇です。最近は和室がない家も増えていることから、洋室や洋家具とも合うモダン仏壇が人気を集めています。デザインやサイズが種類豊富にあるので、ご自宅のインテリアに合わせて選ぶことが可能です。

その他新しいタイプの仏壇

最近は、仏壇の代わりに手元供養をされる方が増えてきます。手元供養とは、亡くなった方の遺骨を近くに置いておいて供養する方法です。遺骨は、小さな骨壺やアクセサリーに入れて自分のそばに置いておくという方が多くいます。

また、手元供養のための小さな骨壺などを置いておく、祈り檀というものもあります。仏壇よりもコンパクトで、ご自宅の家具などの上に設置できます。

無宗教の方や、仏壇を置くスペースがない方、お墓が遠方でなかなかお参りに行けない方、嫁ぎ先で亡くなった両親に手を合わせたい方などにおすすめです。

仏壇に使用される素材

仏壇は、使われている素材によって雰囲気だけでなく値段も変わってきます。ここからは、種類ごとに使われることが多い仏壇の素材について見ていきましょう。

金仏壇

金仏壇に使われている素材で多いのが、「杉」です。杉は、木目や光沢が綺麗という特徴があります。杉の中でも、屋久杉、吉野杉、北山杉は高級素材として扱われています。高級素材が使われている金仏壇は、その分値段も高くなります。

唐木仏壇

唐木仏壇に使われている素材として多いのが、「紫檀」です。紫檀は、こげ茶の木目が特徴的で、高級家具などに使われることが多い素材です。その他、「黒檀」も多く使われており、耐久性が優れていることから、「木のダイヤモンド」といわれています。他にも、鉄刀木、白檀、花梨、楠、桜、楓などの木も使われています。

モダン仏壇

モダン仏壇には、「ウォールナット」という素材が多く使われています。ウォールナットは世界三大銘木のうちの一つで、落ち着いた雰囲気で重厚感があるのが特徴です。

その他、強靭なのに軽い「タモ」という素材や、耐久性がありながら美しい木目が特徴的な「ホワイトオーク」も使われています。モダン仏壇に使われている素材は、家具にも多く使われている素材のため、インテリアに馴染みやすいのが特徴です。

 

仏壇は、本尊を祀る場所から、ご先祖様や亡くなった故人を思う場所へと変化してきています。それと同時に、洋室に合う仏壇や、インテリア性の高い仏壇も多く販売されています。ひと昔前まで和室にあった仏壇は、時代の変化とともに、より私たちに近い存在へとなっているのです。

これから仏壇を購入しようと考えている方は、多くの種類の中から、ご自宅に合う仏壇を選び、ご先祖様や故人と心を通わせる大切な場所にしてください。

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