モダン仏壇とは?種類ごとの特徴や選ぶ際のポイントも解説!
昔は、故人の宗派に合わせた仏壇が一般的でしたが、日本人の住環境や生活スタイルが大きく変わり、洋室の部屋が中心と生活環境に様変わりしています。そのため、従来の仏壇のスタイルに拘らない仏壇としてモダン仏壇を求める方がこれからは増えていくことでしょう。この記事では、モダン仏壇の特徴や選ぶ際のポイントについて解説します。
モダン仏壇とはどのようなもの?
モダン仏壇とは、家具調仏壇、都市型仏壇とも呼ばれ、洋室などのフローリングにも合う、家具のような形の仏壇です。引っ越しや世代交代などの諸事情により、仏間などがない家庭も多くなり、仏壇を買い替え際に注目されています。
一般的な特徴として、インテリア性が高い、シンプルで洗練されたフォルム、リビングにも合うなどの現代人に合った仏壇です。
モダン仏壇の人気の理由とは?
仏壇は、仏間に置くという考えが当たり前の時代から、仏間というこだわりをなくし、現在の住宅事情に合った仏壇が求められています。
リビングに置いても、来客時に仏壇と気づかれず、その部屋との調和がとれることが人気の理由です。中に入る仏具も、黒色や金色といった荘厳な印象から、モダン仏壇に合わせて、シンプルかつデザイン性を求めたものになっています。
また、ペットを飼う家庭も増え、可愛がっていたペットが亡くなり、人間と同じように供養してあげたいという飼い主が増えているため、小型の仏壇の需要が増えていることもモダン仏壇の普及に拍車をかけているようです。
モダン仏壇の種類ごとの特徴
モダン仏壇は、床に置くタイプ、台の上に置くタイプ、スタンドタイプの3種類あります。ご家族でお参りのしやすい場所を選んでから、その場所や寸法に合う仏壇を選びましょう。タイプ毎の種類と特徴については、次のとおりです。
床に置くタイプ
「台付き」「床置き」などといわれ、床に直接仏壇を置くタイプです。仏具を入れるスペースも広いため、仏具やお位牌をゆったりと飾ることができます。
台の上に置くタイプ
タンスやサイドボードなど上に置くことができるタイプの仏壇です。床に置くタイプに比べコンパクトなものが多く、家具やテレビボードの上に置くこともできます。
オープンタイプ
床に置くまたは台の上に置くタイプよりさらに省スペースな場所に置ける仏壇です。「スタンド」「ステージ」とも呼ばれ、オープンな仏壇で自由にアレンジして飾ることができます。
壁掛けタイプ
壁に掛けるタイプです。省スペースで新築などの場合は初めから壁に埋め込みもできるタイプもあります。
移動タイプ
キャスター付きで家の中で移動できるタイプです。日常は、家族が集まるなどのリビングに置き、法要がある時などは和室に異動できるなど、状況により移動できるのが便利なタイプです。
モダン仏壇を選ぶ際に意識するべきポイント
モダン仏壇を選ぶ際に注意すべきポイントがあります。購入してから後悔する前に押さえておくべきポイントについて紹介します。
置き場所
家のどこに置くのかを決めておかないと、仏壇の色合いやスタイル、デザインも異なります。家族でベストな場所を選定しておく必要があります。家の間取りをベースに、家族が集まりやすい、法事に困らない、部屋の奥、風通しがよく直射日光が当たらない、コンセントが近いなどをポイントに決めましょう。
サイズ
部屋のスペースに合ったサイズの仏壇を選びましょう。基本的に仏壇は両開きになることが多いため、扉を両開きにした状態で収まる場所を選定する必要があるでしょう。また、部屋の雰囲気や壁や襖、畳または床なども考慮し、末永く大切に扱えるサイズ感が最適です。
価格
モダン仏具は、彫刻などの施す伝統的な仏壇と比べ比較的に安く購入できます。ただし、使用する木材、サイズ、デザインにより価格は上下しますので注意が必要です。価格の相場としては、床置きタイプは10万円~50万円程度、台に置くタイプは5万円~20万円程度、壁掛けタイプは5万円~30万円程度となります。
購入先
仏壇の購入は主に仏壇屋の店舗でしたが、近年はインターネットでも購入できます。それぞれのメリット、デメリットを紹介します。
仏壇屋の店舗での購入は、実物が見られ、仏壇のプロに相談できるというメリットがありますが、店舗に行く必要がある、店舗を見比べる手間が必要というデメリットがあります。
インターネットでの購入は、仏壇屋に比べ比較的に安価、店舗に行かなくてよい、さまざまな仏壇が比較、検討できるというメリットがある反面、実物が見られないため感覚がつかめない、購入後の修理などのメンテナンスに不安が残ることがデメリットです。
近年、人気が出てきたモダン仏壇ですが、未だ年配の方には受け入れられない方もいることでしょう。しかし、生活の様式やスタイルに変化があっても、ご先祖様への感謝の気持ちがあれば、仏壇のスタイルにこだわる必要はないでしょう。
日本人として誇れる個人への感謝の気持ちを持ち続けることが大切です。その気持ちは子どもにも伝わり、受け継がれていくことになるでしょう。
